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2006.10.02

アーティチョーク葉エキス開発ストーリー

世界中の医薬関係者が追う研究テーマに、美容分野から斬り込む!

NF-κB(Nuclear Factor-kappa B)とは癌やリウマチ、アトピー性皮膚炎などの原因となる遺伝子の転写因子とされ、医薬業界を中心に世界中の研究者が挑戦する研究テーマ。これに、美容分野から初めて斬り込んだのが田中でした。皮膚生理学において、NF-κBはどのように作用しており、どのような対処法が有効であるのか、それを解明する基礎研究からスタートし、ついにはそれを実現する化粧品原料成分を発見したのです。

 

 

美容分野では未着手の転写因子NF-κBに目をつけた

当研究開発は「NF-κB」という遺伝子の転写因子にフォーカスが当てられてスタートしたプロジェクトでした。
ヒトの体には約2万2000個の遺伝子の情報によって構成されており、必要なときに必要な遺伝子が働いていており、その働きを調整する鍵が転写因子と呼ばれています。NF-κBはその代表的なもののひとつですが、炎症などの際、盛んに活性化されてしまい、異常に発現し、その結果、癌やリウマチ、アトピー性皮膚炎などにつながるとされ、現在世界中で、NF-κBの抑制剤開発がなされています。このように医薬の分野では注目の集まるNF-κBですが、実は、美容の分野では未着手に近い状態であったことが、当社がこの研究に目をつけた理由の1つでした。
 当初の仮説としては、皮膚の老化・炎症においても、同様にNF-κBが過剰に活性化し、皮膚のトラブルを引き起こしているに違いない、さらに、この活性を抑制するのか、さらに亢進させるのか、どちらが皮膚トラブルに効果的なのだろうか、というのが研究のテーマとなりました。

 

 

肌の光老化もNF-κBが原因だった!

開発者田中は、NF-κBについて研究を深めるため、この因子に詳しい教授に教えを乞うため、在職のまま名古屋市立大学大学院に籍を置き、4年間に渡る基礎研究を実施しました。研究の結果、明らかになったのは、皮膚の表皮細胞・線維芽細胞に存在するNF-κBが紫外線や炎症などの刺激により過剰に活性化し、結果、表皮が厚くなってしまったり、メラノサイトの増殖により色素沈着を引き起こしたり、また、真皮コラーゲンの分解によって、肌弾力を低下させたりし、肌の光老化へとつながること。さらに、NF-κB阻害剤がその光老化を効果的に予防改善することを明らかとしました。(ちなみに、田中はこの研究について論文「Prevention of the Ultraviolet B-Mediated Skin Photoaging by a Nuclear Factor k Inhibitor, Parthenolide」を発表し、医学博士号を取得しました。)

 

 

NF-κBを抑える物質をアーティチョークに発見

肌におけるNF‐κBの働きを解明したところで、今度はこれを実際の製品開発につなげる研究へと着手、NF‐κBの過剰な活性の抑制作用を持つ物質を探す試験を繰り返す中で、アーティチョークへとたどり着きました。アーティチョークの葉にはNF‐κBを抑制する作用が強く見られ、さらにはこの活性成分はシナロピクリンという化学物質であることが判明しました。

  

 

原料に最適なアーティチョークを世界中から探索

アーティチョークはヨーロッパを中心に世界各国で栽培されている野菜ですが、製品化にあたっては、このシナロピクリンの多いアーティチョークが採れる地域・季節などを研究した上で、原材料の調達に当たっています。もっともいい土地の、いい季節の原材料を見つけることも我々の大事な仕事です。
この製品は今もなお、化粧品市場はもちろん、健康食品市場からも注目を集めています。

 

 

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