あおもりPGの世界展開の最初の足掛かり、ターゲットとなる地域は台湾だ。
「台湾は、青森りんごの輸出を通じて、歴史的に青森との結び付きが強く、青森ブランドも浸透している。台北と青森を直接結ぶ直行便(台湾・エバー航空)も週5便に増便され、台湾からのインバウンド客を対象にした様々なプログラムが動き始めています」とあおもりPG推進協議会の佐藤雅秀事務局長も期待をにじませる。
中国系の訪日観光客数は、日本全体で年間1000万人以上に達しているが、そのうちの410万人は台湾人である。台湾では10人に1人が日本に来たことがあり、また、その8割はリピーターになっている。複数回訪日していることから、東京、大阪、静岡(富士山)といった定番観光だけではなく、地方にも足を運んでいるのが特徴だ。
2018年に青森県は、東北の中で最も多くインバウンド客を集客した県だったが、そのうち台湾が、36.23%でトップ、次いで中国からが19.7%となっている(訪日外国人消費動向調査2018年調べ)。既に台湾からのインバンド客が大きく貢献していることがわかる。
和食や日本酒が海外でブームになったのも訪日観光がきっかけになったといわれている。日本に訪れた際の食体験が、海外での継続的な需要に繋がっていくからだ。