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2023.08.02

研究開発・学術発表

「International Journal of Cosmetic Science」に論文掲載

International Journal of Cosmetic Science」 に弊社研究員が執筆した論文が掲載されました。


題名
Juniper berry extract containing Anthricin and Yatein suppresses lipofuscin accumulation in human epidermal keratinocytes through proteasome activation, increases brightness and decreases spots in human skin」
(アントリシンとヤテインを含むジュニパーベリーエキスは、プロテアソーム活性化によりヒト表皮ケラチノサイトのリポフスチン蓄積を抑制し、ヒト肌の明るさを増加させ、シミを減少させる)


要旨
肌の明るさやシミの有無は、肌の外観美に大きな影響を与える。肌の明るさを左右する要素の一つに肌からの内部反射光があり、内部反射光が多いほど観察者には明るい肌に見える。本研究では、肌からの内部反射光を増やし、シミを減らすことで、より若々しく美しい肌の外観を作り出す新規の天然由来化粧品原料を見出すことを目的とした。 肌からの内部反射光が減少し、シミが増える要因として、表皮細胞のリポフスチンがある。リポフスチンは、加齢に伴って細胞内に蓄積される変性タンパク質と過酸化脂質の凝集体である。凝集体は光の透過を遮り、過酸化脂質は肌の黄くすみやシミの原因になる。我々は、細胞内で生じる変性タンパク質を迅速に除去すれば、リポフスチンの蓄積を予防できると考えた。そこで、細胞内の変性タンパク質を効率的に除去するプロテアソームシステムに着目した。プロテアソームの活性を増加させる天然由来の成分を見出すため、380 種類の天然物の抽出物を調製し、スクリーニングを行った。さらに、所望の活性を有するとして選択された抽出物を分画精製し、プロテアソームを活性化する化合物の同定を試みた。最後に、ヒト臨床試験にて、プロテアソームを活性化する抽出物の有効性を評価した。この結果、ジュニパーベリーエキス (セイヨウネズ果実エキス) が、ヒト表皮細胞において、プロテアソーム活性を増加させ、リポフスチンの形成と蓄積を有意に抑制することを見出した。ジュニパーベリーエキスのプロテアソーム活性化作用を担う主要な化合物は、リグナンに属するアントリシンとヤテインであることが明らかとなった。ヒト臨床試験において、ジュニパーベリーエキスを 1% 含む乳液を顔に一日二回、四週間にわたって塗布した結果、頬部において、内部反射光の増加、明度の改善、黄色味の減少、シミの数の減少が確認された。本研究は、アントリシンとヤテインを含むジュニパーベリーエキスがプロテアソームを活性化することで表皮細胞内のリポフスチンの形成と蓄積を抑制し、ヒト肌においては、明るさの改善とシミの減少をもたらすことを実証した最初の報告である。ジュニパーベリーエキスは、明るく、シミの少ない、より若々しく美しい肌の外観を作り出すための製品に使用する理想的な天然由来化粧品原料である。


詳しくは、「International Journal of Cosmetic Science  doi: 10.1111/ics.12876.」をご覧ください。



【関連リンク】 International Journal of Cosmetic Science

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